おもに新選組について、他自分の好きな事、日々感じた事など気の赴くままに綴ります。

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新選組始末記 第13話 5
第13話 「壬生の嵐」5

「やってるな、総司君。」

自棄酒をあおっている沖田さんのもとに現れたのは山南さん。

(沖)「山南さん、ここがよくわかった。でもここは、私一人の休息所ですから。」

(山)「八木さんのお奥さんに聞いたんだよ。奥さん、心配していたぞ。
    いつになく、君の言葉が激しいって。」

そうですか、おまささんに聞いてきたのですね。
それで、心配して様子を見に来てくれたわけですね。
やっぱり優しいなあ、山南さんは。

(沖)「激しくもなりますよっ! あの頑固娘にはっ
    私を誤解して、誤解したまま憎んでいる。それが我慢できない、私にはっ!」

激しい口調でくってかかり、山南さんの手を掴み、訴えるような目で山南さんを見つめる沖田さん。
その眼差しには、彼の胸の痛みすべてが反映されているような悲壮感すらあります。

(山)「総司君、それだけあの娘のことを気にしていながら、その君がなぜ
    今まであの娘を避けてきたんだ。会ってやらなかったんだ?」

ずっと突っ伏したまま、そして、新しい徳利を持ってきた娘からはそれをひったくるという乱暴さ。
本当に日頃の沖田さんからは想像もできないような行為の連続に驚かされます。
でも、それは、それほど辛くてたまらない、苦しいという心の現われなのかもしれません。

(沖)「私は、こんな身体です。私がどんなに考えてもすみさんを幸せにはできない。」

ああ、そうだったのですね。
自分の病を気にして、だから敢えておすみさんから距離を置いていた。
               
(山)「そう気持ちを決めた君が、ではなぜ今苦しむんだ?なぜ、ずっと悩んでいるんだ?」
             
おお、さすが山南さん。鋭い質問。
その言葉に、顔を上げ、山南さんをじっと見つめる沖田さん。

(山)「私から言おうか? 君は口では色々と言っているが、ホントはすみさんのことが好きなんだよ。
    違うかね?」       

(沖)「違いません。」  おっと、沖田さん、即答しましたよ。
               今まであんなに荒れていたのにこれは意外。
               山南さんの前では自然と素直になれてしまうということでしょうか?
               それは、やはり山南さんの人徳がなせる業なのかもしれません。
          
咳き込む沖田さんに「もう無理して酒を飲むな。余計身体を悪くする。」と言って、
徳利を下に置いてしまう山南さん。
さらに激しく咳き込む沖田さんの背中をさする姿は、本当に優しさに満ちています。

(山)「総司君、私はこの前も言ったように総長でありながら、満足なこともできない。
    しかしな、君の事は本気で心配しているんだ。何でも話してくれたまえ。」

どこまでも優しく、そして暖かい。
沖田さんにとっては、本当に頼りにできる、信頼できるかけがえのない人に違いありません。
ただ・・・

(沖)「池田屋以来、新選組は大変な立場になっています。
    近藤局長は、その苦しみを一人で背負っています。
    土方さんは、局長を助けて自分ひとりで鬼の役を買って出て隊をまとめている。
    そんな二人を見ていると自分のことなんて言えない。
    ここで山南さんに言った。さっぱりしました。もういい、あの娘のことは諦めました。」

ただ、沖田さんにとって山南さんは、大事な人であることには間違いないけれど、
やっぱり、3番目のお兄さんなのかな?と。
人の気持ちはそう単純なものではないとわかっているつもりですが、敢えて順番をつけるとすると
そうなるのかな?と思えるような上記の台詞だった気がします。

そんな風に思ってしまうは、私がひねくれ者だからかもしれませんが、
この言葉を聞いた時、なぜか山南さんが少し可哀想に思えてしまいました。
その反面、土方さんのことはわかってくれているんだと嬉しく思う私もいました。
(こんなところでも、つい土方贔屓が~。どうか広い心でお許しを~。

(山)「違うよ、総司君。私が言いたいのはそんなことではない。」

そうですよね、誰も諦めろなんて言ってませんよね。
むしろその逆でしょ?

(山)「総司君、今夜これからすみさんの所へ行きたまえ。
    行って正直に今言った事を話したまえ。」      えっ?今から?

(沖)「いやあ・・・、いやあ・・・」    首を振り、そんなことはできないとでも言っている様な声。

確かに良い提案だとは思います。けれど、何も今日でなくても・・・という気も。
なぜって、なにしろぐでんぐでんに酔っ払っている沖田さんなので、果たして大丈夫かなと。

(山)「私からみれば、両方とも意地を張っているんだ。まず君からその意地を捨てるんだ。
    行きたまえ。一人で行けなかったら私が着いて行こう。」

代金を支払う山南さんに自分が飲んだのだから自分が払うと言う沖田さんですが、
腹立ち紛れに賞金を使ってはいけない、その金は君の金ではないはずだと
ここはきっぱりと言い放つ山南さん。
と、沖田さん、突然水桶に向かったかと思うと、人の家に行くのに酒を飲んで行ってはまずいと
水をがぶ飲みするのでした。

どうやら、おすみさんの家に行く決心をしたようですが・・・
うーん、ホントにホントに大丈夫かな?

                                        次回へつづく・・・


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