FC2ブログ
おもに新選組について、他自分の好きな事、日々感じた事など気の赴くままに綴ります。

新選組始末記 第8話 4
第8話 「見廻組騒動」4

老中板倉様の前に控えるは、会津藩の田中、手代木両名と近藤局長。そして、蒔田相模守。

(板)「それでは、直参の件は、どうしても受けぬと申すのだな。」

(近)「はい、せっかくの思し召しながら、到底直参にして頂く程の手柄も立てておりませぬ故、
    固くご辞退の程、お許し頂きとうこざいます。」                    
                              さすが局長、上手い理由を考えましたね。

(板)「十分に考えた上での返答であろうな。」

(蒔)「近藤!その方たちが直参を辞退すれば、新選組はどうなるか、承知の上であろうなっ!」

(近)「覚悟の上でございます。」

じっと睨みあう相模守と局長。
と、相模守が何か言おうとした時、それを遮るように
「よい、近藤下がれ、おって沙汰する。」 と御老中。

(近)「はっ。」

近藤さんが下がった後、田中様にせっかく考えてくれた妙案も効き目が無かったらしいと
苦笑いの板倉様。
面目次第もないが、近藤さんがあれほどまでの頑固者とは思いもよらなかったと田中様。
そんな会話をよそに、かくなるうえは、新選組にはっきりと解散命令を出せと迫る相模守。
さもなければ、見廻組隊士は動かないと脅しのようなことまで言い出します。
ですが、御老中はそんなことには耳をかさず、

「いや、こうしよう。佐々木。」

あらかじめ隣の座敷に控えさせていた佐々木只三郎を呼び、命じます。

「その方に見廻組の代頭を命ずる。
 ついては、見廻組は人数が足りぬ。そこで、新選組から50人ほど応援を求めたい。
 その方、即刻使者に立て。」

御老中は、もしかしたらこうなることを予想し、別の手を用意していたということでしょうか。
けれど、その指示に驚いた佐々木さん。
「恐れながら」と言いかけますが、そこは御老中、抜かりなく先手を打ちます。

(板)「その方の申し分は分っておるわ。しかし、聞かぬ。
    佐々木、近藤に申せ。これが老中板倉の最後の厚意であるとな。」

こう言われて、引き受けぬわけにいかず、佐々木さんは退席。

しかし、佐々木さんが去った後、佐々木さんの実兄である手代木様に、
実弟に酷なことをすると恨むな、幕府の威信は保たねばならぬと詫びる御老中。
そして、「蒔田殿もよいなっ!」と、
それはもう、有無も言わさぬ勢いで言い置き、去ったのでした。

これで、幕府側からすれば、この一件はとりあえず一段落といったところでしょうか。
けれど、新選組にとっては「一難去ってまた一難」といった感じかな。
50人の応援を出せと言われても、誰が行くとか色々と問題は多そうです。

さて、場面は変わって、菜の花が咲き、ひばりが鳴く中、お地蔵様にお参りするおすみさん。
ちょうどそこへ、おまささんがやって来ます。

(ま)「おすみはん。今日もまたここで、沖田はんの通るのを待ってはんのどっしゃろ。」

恥ずかしげに、切なそうに頷くおすみさん。

(ま)「可哀想になあ。おすみはんがこんなに思ってはんのに、
    沖田はんは、なんでおすみはんを避けはんのやろな?」

(す)「きっと、うちのこと、嫌いなんどっしゃろ。」

(ま)「そんなこと、あらしまへんえ。おすみはんは、綺麗で優しい娘はんやおへんか。」
                              確かに若き日の竹下景子さん、可愛い~。

と、そこへタイミングよく巡察帰りの沖田さんが通りかかり、
「あっ、沖田はんっ!」すぐに呼び止めたおまささん。
でも、おすみさんの姿を確認するとさっと踵を返しますが、
「沖田はんっ!」すかさず前に立ちふさがるおまささん。

(ま)「折り入って、おすみはんからお話しがあります。」   えっー、おまささん、そんな勝手な。

(沖)「私は、巡察~。」

(ま)「嘘をお言いやす。巡察終わって、屯所にお帰りになるところやおへんか。
    沖田はん、ちょっと来ておくれやすっ!」            
                                        おお、こわっ!
                                        おまささんには適いませんよー。

おまささんは、沖田さんをおすみさんの側へ連れて行き、思っていることの一つも言えない気の優しい娘が、生まれて初めて本心を打ち明けたのに何故避けるのかと問いただします。
沈黙する沖田さん。

(ま)「沖田はんっ!そんならうちがおすみはんに代ってお聞きします。
    あんたはん、このおすみはんを好きなんか、嫌いなんか、はっきり言うておくれやす。」 
                                            うわっ、直球勝負だー。

そして更に、今、新選組は大変なことになっているようで、壬生からも引き上げるかもしれない話も
聞いている、これっきりになるかもしれないというのに、なぜ、彼女の気持ちに応えてあげないのか、
と責めたてます。

はっきり言って、おすみさんの為とはいえ、そこまで言われる筋合いはない気もしますが…。
でも、母親のいないおすみさんの母親代わりのようなおまささん。
おすみさんのことを心底心配しているその気持ちは、わかる気がします。

(ま)「黙ってんと、はっきり言うておくれやす。
    あんたはんは、おすみはんが好きなんか、嫌いなんか、どっちどすっ?」  

再び厳しく問いただすおまささん。
沈黙の後、「好きです。」と一言、沖田さん。   
おお~、初めて自分の気持ちを素直に言いましたね。
ずっと向こうを向いて俯いていたおすみさんも、その言葉に驚いたように振り向きます。                    
それなら、なぜおすみさんを避けるのか、なぜ会ってあげないのか?
おまささんの執拗な追求に、観念したか、沖田さん、ついに本当は話したくなかったと前置きし、
玄沢とおすみさんとは会わないという約束をした事を打ち明けることに。

(す)「うちの父と、なんでどす?」

(沖)「お父さんは、私が嫌いだ。いや、私と言うより、新選組が嫌いだ。
    すみさんと会ってはいけないのは、私が新選組だから。」

(ま)「そんなアホな。」

(沖)「いや、京にはすみさんのお父さんと同じように、新選組を嫌っている人がたくさんいます。
    しかし、私は新選組に命を賭けている。
    江戸の試衛館で、私の先生である近藤局長や土方さん達に、どこまでもついて行くつもりだ。
    すみさんのお父さんに、いかに新選組を嫌われても、私は辞めるつもりはない。
    だから、会うなと言われれば、その約束を守るほかは…ない。」

(す)「沖田はん、けど、うちは…。」

残念ながら、その言葉の先は、沖田さんを迎えに来た山南さんの声で、遮られてしまうのですが、
おすみさん、何と言うつもりだったのでしょうか?
「それでも、沖田はんが好きどす。」かな?

好き合っている同士なのに、ままならぬ二人の恋。
沖田さんは、新選組は捨てられない、おすみさんは、父親を捨てられない。
見ていて辛いけど、正直、もどかしいなとも思う二人です。
新選組の行く末も気がかりですが、この恋の行方も気になるところ。
はたして、ハッピーエンドとなるのでしょうか?
ですが、まだまだ道のりは、遠く果てしない感じがします。

ところで、山南さんの用件はいったい何? 
すみませんが、今回はここまでにさせて下さいませ~。
続きは次回で。 
スポンサーサイト




Comment

 秘密にする

Track Back
TB*URL

Copyright © 紫蝶の新選組つれづれ語り. all rights reserved.