おもに新選組について、他自分の好きな事、日々感じた事など気の赴くままに綴ります。

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『週間 名将の決断』第4号
以前にご紹介した『週間 名将の決断』 第4号を購入しました。

               名将

      敗者の誤算   大坂の陣     最前線にこだわった幸村の天国と地獄
      勝者の戦略   池田屋事件   スタンドプレーが功を奏した近藤勇の大金星

内容は、ネタばれになってしまうといけないので、詳しくは書きませんが、
結構読みやすくて、特に変な事も書かれていないし、良いかなあと思いました。
それに土方さんのことも、詳しく取り上げられている所があって、私は嬉しかったです。

でも、新選組に詳しい人には、取り立てて新しいことはないかもしれません。
ただ、私は一ヶ所だけ、えっー?と思ったところがありました。
その記事が間違っているとか、嫌なことを書いているとかではなく、
私にとっては初めての情報で、それってどういう事? それってもしかして?と
思わされることが書かれてまして。
それは、近藤さんの刀の話の箇所なんですが、驚いたというのが、正直なところかな。
ですが、もしかして、これって周知の事実だったりして?
そんなことないでしょうか? そうだったら、今更ということで、ちょっと恥ずかしいかも。

薄い雑誌なのに2人分なので、余計ページ配分が少なくなって、少し物足りなさは感じますが、
それでも結構楽しめるのではないでしょうか。

あっ、それから、忘れちゃいけないのは、この号の見開き。
これがまた、良かったですよー。土方さんが好きな方は、特に嬉しいかも~。
でも、それは・・・秘密ね。
もったいぶるようですみませんが、ご自分の目でお確かめ下さいませ~。

それから、まあ、良いかも、楽しめるかもと言っておきながらなんですが、
実は、この雑誌には一言いたいことがあるんです。

それは、この雑誌は既述してますように毎号、勝者と敗者という区分で
2人の人物を取り上げているのですが、
表紙に書かれてる題目、名前の大きさに違いがあるんですよね。
そして、大きい字の方の人物の写真や肖像画が中央にバーンと載って、
小さい字の人は姿も小さい。
それは、必ずしも勝者が大きいとは限らず、敗者のが大きい場合もあるようですが、
この4号については、上記の写真を見ていただいても分かるように
敗者として取り上げられている真田幸村の方が大きいんです。
それで、近藤さんはというと下の方に小さく載ってます。

なぜ、違うのか、出版社(者)にどんな意向があるのかは存じませんが、
別に何の関係もない2人を取り上げるのに、何で差をつけるのかなあ?というのが、
私の言いたいことでして。

まあ、こんなこと気にすることもない事で、人間がちっちゃいと思われそうですが、
(言われるまでもなく、ちっちゃいんですけどね。)
なーんか、2人とも同じ大きさにして欲しいなあって思ってしまったんですよね。
そんなこと気にするなんて、変? もしかして、私だけ?
だとしても、やっぱり気になるなあ、この差。

はてさて、第14号の土方さんの時は、どうでしょう?
相手は、直江兼続なので、大河の影響もあり「愛」の鎧兜とかがバーンと載っちゃうのかな?
土方さんの写真が、中央に大きく載ってくれると嬉しいのですけどねー。
それが、一番言いたかったことじゃないかと言われれば、そうかもしれませんけどねぇ。

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CSで鶴田浩二版「新選組」
CS 「時代劇専門チャンネル」4月6日から
鶴田浩二主演 「新選組」 (全19話 1973年) が放送されます。

配役は次のとおり。

    近藤 勇・・・鶴田浩二      藤堂平助・・・中山克巳
    土方歳三・・・栗塚 旭      山崎 蒸・・・山城新伍
    沖田総司・・・有川 博      大石鍬次郎・・待田京介
    永倉新八・・・伊吹吾郎      藤田精一郎・・藤岡 弘
    斎藤 一・・・左右田一平     芹沢 鴨・・・遠藤辰雄
    原田左之助・・河原崎長一郎  新見 錦・・・成田三樹夫
    井上源三郎・・田崎 潤      平山五郎・・・志賀 勝
    山南敬助・・・日下武史      中村半三郎・・島田順司  他 (敬称略)
    
脚本は、結束信二氏、音楽は、渡辺岳夫氏。
結束さんと言えば、「新選組血風録」・「燃えよ剣」ですが、
この作品は、近藤さんが主役で、前2作とは全く趣の違う作品になっているそうです。

かなり前ですが、有川博さんの沖田さんがとても良かったという話を耳にしたことがあり、
どんな作品だろう?、是非観てみたいとずっーと思ってました。
有川さんをテレビで拝見する度、自分は未見にもかかわらず、
この方も沖田さんを演じていらっしゃったんだ、と思うと何か親しみを感じていました。
それが、この鶴田浩二さん主演の作品だったのですね。
この番組を来月から観られるというのは、とっても嬉しいです。

有川さんなら、とても爽やかな沖田さん像になりそうな気がします。
なかなかの男前でもいらっしゃいますしね。
永倉さんが、伊吹さん(わぁ、格さんだぁ。)というのは、結構合っているかも。
河原崎長一郎さんの原田さんは、私はちょっとイメージが違うように思います。
どちらかと言えば山南さんじゃないかなあという感じ。
藤堂さん役の中山克己さんという方は、失礼ながら私は存じ上げませんが、
お顔を拝見すれば、わかるかな?
新見役は成田さんなんですね。
成田さんは確か、土方さんを演じたことがあるはずですが、私は未見じゃないかと。
この方は、悪役が多かったと思いますが、私はとても好きな役者さんでした。
ですが、残念ながら早くに他界されていています。
ちょっと驚くのは、中村半三郎の島田さん。
土方さんに栗塚さん、斎藤さんには左右田さんとお馴染みを持ってきたところに
島田さんが沖田さんではない役でご出演とは…
なにか見ている方は混乱してしまいそうな気もして、ちょっぴり心配にもなります。
ただ、この中村半三郎なる人物、あの中村半次郎とは別人なのでしょうか?
名前が紛らわしいものですから。
あっ、もしかして隊士の中にそんな名前の人がいるとか?
すみません、勉強不足で今の私にはわからないので。
             
  (追記) ちょっと調べてみましたら、この中村半三郎さんは、どうやら会津藩士の設定らしく、
         中村半次郎とは全く別人みたいです。ただ、実在の人物なのかは分かりませんけど。


なにはともあれ、このメンバーで果たしてどんな新選組を見せてくださるのか?
ちなみにこの作品は、鶴田近藤がメインの為、栗塚土方は存在感が薄く
栗塚ファンには物足りないかも、などという話も聞きますが、
鶴田浩二さんは、何と言っても東映の任侠映画の大スターですから、
(東映時代以前から既に大スターでした、まさに大、大スター。)
鶴田さんのカッコよさ、素晴らしさを強調する作品になるのは、ある意味当然かもしれません。

鶴田さんが近藤さんを演じた作品があるというのは、以前から聞いてはいましたが、
全19話の連続ドラマだったとは、全く知りませんでした。
2時間ぐらいの映画かスペシャルドラマかと思っていました。
時専チャンネルのHPには、全話のサブタイトルが載っています。
それによると、この作品は、芹沢暗殺から始まり、鳥羽伏見の戦いで終わるようです。
近藤さん主役で流山まで描かないのは、ちょっと中途半端な感じもして残念ですけどね。

放送時間は 4月6日~4月30日までの月から金
         午前11時~・午後11時~ ( 土日を除く連日放送です。)

全くの未見作品なので、とっても楽しみ。
私のお気に入りになるかしら?

新選組始末記 第7話 5
第7話 「壬生心中」5

張り出された告示の前で隊士達は大騒ぎ。
厳しすぎる、酷すぎるという声が飛び交う中、いや当然だと言う隊士もいます。
一方、幹部連中は、無謀な処置だ、松原が可哀想だ、考え直してくれと副長に詰め寄ります。
何も言わない副長。が、総長としての山南さんに意見を求めると

(山)「あの告示は、すぐに撤回した方がいいな。
    その上で、もう一度あんたと松原君とで話し合ってみたらいい。」

やはり山南総長も他の幹部たちと同意見でした。

(土)「相変わらず仙人らしい考えだ。
    俺はあの告示は撤回しない。松原は平隊士に落とすっ!」 

(永)「まだそんなことを?」 

と、そこへ局長登場。

(永)「局長、副長の処置は、局長も承知の上ですか?」

(近)「俺も承知の上だ。」    えっ?えっー? 

   「一度出した告示は守り抜く。そうしなければ新選組の規律は守れん。
    松原は、隊務不精励につき平隊士に落とす。」
                             
こぶしを握り締め、退出する永倉、原田、井上、藤堂の面々、一歩遅れて山南さん。

(土)「近藤さん、なぜ俺の肩をもった?」   意外そうに近藤さんを見る土方さん。
                             そうですよ、私も聞きたい、聞きたい。

(近)「局長と副長とは一身同体だ。」   うわぁ、なんと、こんな答えが返ってくるとは。
                          局長さん、泣かせて下さいます。

腕組みしながら言う局長。
見詰め合う二人…。辛そうな土方さんの顔が印象的です。
やはり、土方さんの本当の気持ちを理解しているのは、近藤さん一人なのかもしれません。

屯所でこんなことが起きてるとは知らずに戻った沖田、松原両名。
告示を松原さん自身が読み上げます。

(松)「自今平隊士…、沖田さん、何だこれは?」 

告示をもぎ取り、
「あまりと言えばあまりじゃないか、えっ? 何だこれは? 説明してくれっ。」
皆に食ってかかり、例の傷が痛んでその場に倒れ込みますが、
医者など要らんと突っぱねるほどに荒れます。

怒る松原さんの気持ちも分かりますよね。
せっかく気持ちを切り換えて戻って来たところにこの仕打ちですからね。
ですが、元はといえば全隊士の前で自ら副長助勤の立場を拒否したのは彼自身。
だから、本当に平隊士にされたからといって、文句を言うのも今更おかしな話では?
などと思う私がいます。それって私が冷たいから?

さて、そこで沖田さん、すぐに局長と副長の元へ事情を話しに行きます。

(沖)「松原さんは今夜、局長と土方さんに正直に話すつもりでした。
    それを先にあんな告示で…。」
                   
(土)「総司、お前の言いたいことはそれだけか?」

(沖)「とにかく、松原さんを平隊士に落とすのは待って下さい。
    先ず、話を聞いてやって下さい。」

(土)「総司、人が事を成すべき時には機というものがある。
    松原には何度かそれがあった。あの男はその機を失った。」  もう、遅すぎるのですね。

(沖)「しかしっ!」

(土)「俺は、松原個人よりも新選組を大事にする。分かっているはずだ。」

沖田さんが必死に頼んでも、土方さんの信念は変わりません。

(沖)「分かりましたっ!」

(近)「総司、もし松原に真の勇気があるなら、たとえ平隊士に落とされても
    正直に俺達のところに話しに来い、と言え。」

局長のせめてもの優しさでしょう。そして、これが最後の機会。
頷く沖田さん。
けれど、松原さんが二人の前に話をしに来ることはありませんでした。
当の松原さんは屯所を出て行こうとして、寸でのところで沖田さんに連れ戻されますが、
雪が降りしきるその夜、ひとり密かに屯所を抜け出し、あの侍の家へと向かうのです。

久しぶりに訪れたその家で待っていたのは、父親の位牌の隣に並ぶ坊やの位牌。
三日前に具合を悪くし、そのまま逝ってしまったのでした。
ここで松原さんは、妻女にやっと真実を話します。
ですが、彼女の口からは、分かっていたけど知りたくなかった、
あなたの口からは聞きたくなかったという言葉…。

そして・・・
雪も上がった翌朝、松原さんを探しに来た沖田さん始め、幹部連中が見たものは…。
侍の家で並んで横たわる二人の変わり果てた姿。
それぞれに生きる気力を失った二人が死を選ぶのに、もはや妨げるものは
何もなかったのかもしれません。
ですが、他にもっと道はなかったかと・・・残念でなりません。

(永)「まつばらぁ~。」

(沖)「なぜ、早まった?」

(山)「総司君、君は精一杯やったんだ。松原は…誰にも止められなかった。」

山南さんの言葉が、切なく、

(山)「見事な死に様だ。女の首を絞めた後、腹を切ったんだ。」

呼びに行った源さんと共に局長と副長が来た時、その二人を見る沖田さんの目が悲しいです。

運び出される遺体を前に

「松原の死は、何と発表するのですか?」 永倉さんの問いに

「病死だっ。松原は病で死んだのだ。」

即座にキッパリと言い切った局長。
毅然としたその態度に、新選組の厳しさがそのまま現れているかのようでした。

そして、遺体を無言で見つめている土方さん。
その胸中は、いったいどんな思いだったのでしょう?

もっと話し合うことができていたなら、こんな悲しい結末には至らなかったでしょうに。
土方さんの言う「機」を逸したことが、松原さんの過ちと言えるかもしれません。
現代で言う「報、連、相」、それが出来ていればよかったのに・・・松原さん。

そして、二人の亡骸が運び出される場面を背景にエンディングナレーション。

松原忠司の死は、単に病死と記録された。

関口流の柔をよく使った熱血漢、松原忠司の禁門の変における武者ぶりは、

隊内の語り草でもあった。

その出身は、播磨とも大坂とも伝えられるだけで

今は、知るすべもない・・・。


土方さんが、なぜあそこまで強行に松原降格を断行したのか。
この話の中では、その明確な説明はありません。
ですが、それは土方さんが沖田さんに言った
「俺は、松原個人よりも新選組を大事にする。」
この言葉に集約されるのではないかと思います。
巷に流れる噂による隊内の乱れ、規律の崩壊、それを危惧しての決行。
そして、その土方さんの新選組に対する思いの強さが、
松原さんをあそこまで追い詰める結果になってしまったと言えなくもありません。

ただ、土方さんも口では厳しいことを言っても、決して松原さんが憎かったのではないはず。
なぜなら、この回、松原さんのことが分かってからの土方さんは、いつも辛い顔をしていて、
一度も笑いません。絶えず、苦渋の選択だったに違いありません。
最後に松原さんの遺体を見つめてる土方さんの顔が、最後まで辛そうなその顔が、
それを物語っている気がします。

それにしても、この回、松原さんの運命に涙するよりも、土方さんはさぞ辛いだろうなあ…と
そればかり気になってしまった私。 
私の土方贔屓は、どうしようもないかもしれません。 
今更、何言ってるの?という感じですけどね。


新選組始末記 第7話 4
第7話 「壬生心中」4

松原さんの傷も癒えたある日、隊士全員の集まりの席で
副長助勤の松原さんは、本来の席ではなく、全隊士の一番末席に座し、
席が違うと気づいた局長に、自分は不徳漢だからとても人の上にたてるものではない、
ここがふさわしいと譲りません。
そんな態度に怒ったように立ち上がる副長…、でもその場は何も言わず睨むだけ。
立ち上がった副長を心配そうに見上げる沖田さん。
彼の何かを訴えるような目が、とても悲しく見えました。

解散後、心配した永倉さんが、今日は柔術の稽古日だと松原さんに水を向けますが、
あれほど張り切ってやっていた柔術の指導も俺のような不徳漢に人に教える資格などないから
どなたか立派な方に稽古でもつけてもらってくれと言い放ち、ふて腐れた様にその場に寝転ぶ始末。
もう、自棄になっているとしか思えません。
そんな松原さんを外に出ようと誘う沖田さんですが、
「あんたとは話したくないよ。」との言葉に珍しく声を荒げます。

(沖)「俺の方が話があるっ!」

(松)「なんだい、偉そうにっ!」    って、ちょっと松原さん。沖田さんは年下でも立場は上でしょ。
                       偉そうなのはあなたの方なのでは? 
(沖)「一緒に来てくれ。」

松原さんを連れ出した沖田さんは、局長達に彼のことを話したのは自分ではなく
あの時の芸者であったことを話し、松原さんは沖田さんに謝罪して、二人の誤解は解けます。
そして、侍の妻にも事情を正直に話したらどうかという沖田さんの言葉に納得し、
これから屯所に戻って局長や副長にも謝ると思い直す松原さん。
あんたはいい人だ、本当の友人だと沖田さんの手を握って喜びをあらわすのですが、
そこへ安西の同志達が敵を討つと襲ってきます。
それは、言い換えれば松原さんの噂が広まり、安西の仲間の耳にも届いたということですね。
沖田、松原を相手に敵うわけはなく、彼らは早々に退散しますが、その斬りあいで
松原さんの傷が悪化、どうやら彼の身体はまだ、完全には回復していないようです。

沖田さんが松原さんを連れ出した頃、局長と副長は、松原さんの進退をめぐり
話し合いをしていました。

(近)「松原を平隊士に? いかんっ! 
    そんなことをしたら、あの男はますますひねくれる。」   確かに確かに。

(土)「もう、ひねくれてる。あの態度は何だ?
    自分から不徳漢だと認め、人の上には立てないと言っているんだ。
    そんな奴を副長助勤にしておくことはないっ!」      それも一理あるかな。     

(近)「どうもお前は、感情的になっているなあ。           
    どだい今度のことは、笑って済ませる程のことではないのか?」 
                 確かに土方さん、感情的になってるように思えます。
                 にしても、これだけ噂が広まってしまった今では、局長が言うような
                 笑ってる済ませるってほど単純な話でもなくなっている気もしますが?

(土)「笑って済ます? 俺に詫びろと言うのか?」    えっ?それは違うでしょう、土方さん。

(近)「そうではない。そうではないが、これ以上こじらせたくはないのだ。  ふむふむ。
    隊士の多くは、お前を恐れて松原と口も利かんと言うではないか。」  
                                     えっー、そうなんですか?
                                     けど、ちょっと分かる気もします。

(土)「近藤さん、漬物でもな、塩が利かなかったり重石が軽かったりしたら、
    旨いものは出来ないんだ。新選組も同じだ。厳しくしなければ駄目だ。」  

(近)「何であろうと、松原を平隊士に落とすことは許さんっ。」   いつになく厳しいですね。 

(土)「俺は落とすっ!」         こちらも全く譲りません。
  
近藤さんの強い言葉にも動じず、あくまでも松原さん降格を強力に主張する土方さん。
こんなに二人の意見が対立したことは、今までなかったのではないでしょうか。
そして、その後、土方さんは近藤さんの同意を得ぬまま、独断で
松原さん降格の張り紙を出すという強硬手段に出るのです。 
                                  
                                            つづきは次回に・・・

新選組始末記 第7話 3
第7話 「壬生心中」3

局長に江戸から周斉先生の具合が悪く、一度戻ってきて欲しいとの便りが届きます。
が、今留守にされては困ると言う土方さんに近藤さんが言います。
「そんな事はない。お前ひとりで十分間に合う。」
「間に合わんっ!俺で間に合うくらいなら、あんたは要らんよ。」 笑う土方さん。
うわぁ、信頼関係がなければ、なかなか言えないセリフですね。

そこでとりあえず、周斉先生に届ける贈り物を求めに久しぶりに出かけることにした二人。
この外出で、二人は思わぬことを耳にすることになります。
買い物を済ませた後、一休みに二人が立ち寄った甘酒屋。
ここで、二人は偶然にも小芳と出会い、あの晩の出来事を聞かされることになるのです。

(小)「あの晩、因縁つけたご浪士がいてはりましてねぇ。松原はん、斬ってしまはりました。」

(近)「なにっ?」

(土)「その話、本当か?」  驚く二人。 

(小)「へぇ、ほんまどす。あっ、あ、そやけど、うち、なんや悪いこと喋ったんどっしゃろか?」

(近)「いや、そんなことはない。」

いえ、いえ、悪いこと喋ってしまいましたよぉ~。
確かに真実ですけど、花街の女性は、口が固いはずではないんでしょうか。
おしゃべり雀では駄目でしょう?罪なことをしてくれました、小芳さん。
これで、あの晩のことは局長と副長の知れるところとなりました。
小芳は、あの日の話を考えておいて欲しいと近藤さんに念押し、何事もなかったように去ります。
田中様の話も一理あるし、小芳の話を受けたらどうかと言う土方さんに当の近藤さんは、
「仕事に女を使うつもりはないっ!」とキッパリ。
やはり、相当な堅物なんですねぇ、この局長さん。

さて、問題はここから。

(土)「それにしても、あの女の言っていた松原の話、本当かな。 近藤さん、松原から何か?」

(近)「いや。」

(土)「調べてみなけりゃいけねぇ。」

(近)「しかし、あの男なら斬ったら斬ったと正直に言うはずなんだがなあ。」

松原さん、何で局長や副長に報告しなかったのでしょうか?
近藤さんも土方さんもちょうど出かける前に松原はいい男だと褒めていて、
なので、二人は彼を認めてもいたはず。
それに近藤さんがこんな風に言うくらいだから、ちゃんと報告さえしていれば、
きっと悪いようにはしなかったでしょうに。
なのにどうして?
土方さんの調べるというのが、ちょっと怖いです。
そして、これが、松原さんの運命を完全に変えてしまうことになります。

調べがついたのか、ある日、土方さんに呼ばれる松原さん。
部屋には局長、副長と沖田さんの3人。

(松)「なにか?」

(土)「なあ、松原。前々から人の女房に恋慕していてな、亭主を騙まし討ちにした上、
    巧みに事を誤魔化した、親切面に妻女に近づいているというような武士がいたら、
    お前、いったいどう思う?」

うわぁ、何もいきなりこんな切り出し方しなくてもいいんじゃないですか、副長。

絶句する松原さん。

しばし沈黙の後、口をついて出た言葉が、
「土方先生、分かりました。もう、それ以上言わんで下さいっ!」  あれれーっ?
なんと席を立ち、部屋から出て行ってしまいます。

なんでよー、それじゃあ駄目でしょう。 
確かに土方さんの物言いは酷いとは思うけど、ここはきちんと説明しなくては。
これでは土方さんの言葉を全面的に認めたと思われてもしかたないじゃない。
短気は損気ですよ。もう。 

追いかける沖田さん。

(近)「トシ、言い方が少し厳しすぎないか?」

(土)「そんな事はない、俺はきちんと調べた上で話してる。武士の風上にも置けん奴だっ!」

ねっ、ねっ、土方さんは怒ってるんだから、ちゃんと説明しなくちゃ。
それに土方さんは調べた上で言っていると言うのだから、松原さんの嘘はバレてはいますが、
それよりも土方さんが言った事が、そのまま真実だと思われることの方が困るでしょう?
確かに嘘や誤魔化しはいけなかったけれど、妻女に横恋慕していたなんて事は、
全くの事実無根なのですから、自分の名誉の為にもここは話をしなければいけない場面。

なのに部屋を飛び出た松原さんは、
武士としてこれ以上の辱めを受けて生きていられるか、と腹を切り、
永倉、原田の両名に必死に止められているところ。
そして、駆けつけた沖田さんを告げ口したのはお前だろうと罵ります。
やはり、沖田さんだけには真実を話していたのですね。
でも、とんだ濡れ衣を着せられた沖田さんも可哀想。

またもや玄沢に手当てをしてもらうも、その玄沢も松原さんの噂は知っているようで
自分は新選組のお抱え医師ではないし、この男もとんだ親切者やな、と沖田さんに
悪態をついて去ります。
以前は、嫌っている新選組にも親切者がいるものだと目を細めていたというのに。
玄沢が知っているということは、彼の噂はもうかなり巷に広まっているという証拠かもしれません。
ならば尚更、彼は上に真実を説明する必要があるはず、拗ねている場合ではないはず。
自分自身の為にも、新選組の為にも。
それなのに・・・。
                                              次回へつづく・・・

新選組始末記 第7話 2
第7話 「壬生心中」2

雪が舞う夜道、松原さんの後を申し訳なさそうな感じでついていく小芳。
そりゃあそうですよね、なんで私が芸者を送らなければならないみたいな言い方をした人に
送ってもらってるのですから、気が引けてしまうのも当然かと。 
それにしても、新選組の親切者と言われてるわりには、女性に優しくない気がするけどなあ。
沖田さんには優しかったけど・・・。硬派だからってことかなあ?ちょっと違うかな?
ですが、松原さん、雪で歩きにくそうな小芳を見て、
「おぶって行ってやろう、その方が早い。」と言い出します。
うーん、やっぱり優しいのかな?

罰が当たると躊躇する小芳をよそに、腰を下ろし早くと促しますが、
なおも小芳がためらっていると、ちょうどそこに一人の侍が来て…。
あろうことか
「芸者を連れて酔って歩く、浪人も近頃は豪勢なものだなぁ。」
などと独り言のように呟き、通り過ぎようとします。
あーあ、なんて事を。 松原さんは酔ってないし、浪人でもないのにねぇ。 
案の定、そんな言葉を聞き逃す松原さんではありませんでした。

「おい、ちょっと待て。 もう一度言ってみろ。」

「拙者、何も言わんぞ。」

「いいや、確かに俺を侮辱した。」

「そんな事は、知らん。」

激しく詰め寄るもあくまで白をきり通す侍。
そんな問答を繰り返し、

「黙れっ、卑怯者!」

とうとう怒りにまかせ、刀を抜いてしまう松原さん。
慌てて止めに入る小芳を「うるさいっ!」とはねのけ、そうとう熱くなってしまった様子。

「名のれっ、俺は新選組副長助勤、松原忠司だっ。」

驚く侍。 それは驚くのも無理ないですよね、泣く子も黙る新選組隊士と聞いてはね。

「新選組…、まっ、まっ、待ってくれ。拙者は貴殿と争ういわれは何もない。
 したがって、名のる必要もない。」

ちょっと、ちょっと、何でここまでもきても謝らないのよぉ~。 
こんなに怒らせてしまったのだし、相手が新選組だと分かったのなら尚更、ここは謝るべきでしょう。
だって、自分が侮辱する言葉を言ったのは確かですし。
一言謝れば済むことだったと思うのに、かえって火に油を注ぐようなことを言うから、
だから…

「まだ言い逃れをするつもりかっ!」

松原さんの怒りは頂点。 

「抜け、抜け、抜けぇー。」 思わず振り下ろされる刀。

侍は咄嗟に刀を抜き防御、しかしそれも虚しく… 彼はその場に斃れます。
なぜなら、彼が抜いた刀は、実は竹光。防げるわけがありません。

「竹光?…」

我に返り、呆然とした様子の松原さん。 
急ぎ声を掛けますが、彼は既にこと切れていて…。
懐のものから、この侍は屯所近くに済む安西という者だと分かります。
彼の亡骸を残し、一旦はそのまま立ち去ろうとする松原さんでしたが、そこは新選組の親切者、
自分が命を奪ってしまった男を雪の中、放っておくのは忍びなかったのでしょうか?
思い直したように振り返り、そして…侍の亡骸を背負い、彼の家へと送り届けるのです。

もしも、松原さんがもっと冷静で刀など抜かなかったら、侍も素直に謝っていたら、
こんなことにはならなかったでしょう。
それに、侍の身元が分からなければ、松原さんは彼を家まで運ぶこともなく、そのまま屯所に戻り、
局長や副長に事の次第を報告し、事後の処理を任せていたかもしれません。
そうすれば、その後の彼の人生も違ったものになっていたはず。
ですが、彼の運命は違った方向へと流れていくのでした。

探しあてた貧しそうな家で、帰るはずの夫を待っていたのは、美しい妻と病弱な幼い坊や。
そして、初めは酔いつぶれていると思った夫が、実は死んでいると分り驚き嘆く妻の姿に
松原さんは…、彼は、咄嗟に嘘をついてしまいます。
四条大橋を通りかかるとご主人が五、六人の勤皇浪士と斬りあっていて、多勢に無勢、
自分が駆けつけたときは既に間に合わず、ご主人は殺され、浪士たちも逃げたと。
そんな悲しい嘘を。 

そうして、その後は、沖田さんと一緒に玄沢に頼んで坊やの病気を診てもらったりと
何かとこの親子の面倒を見るようになります。
罪滅ぼしのつもりもあったのかもしれません。
ですが、この後、その嘘が、思わぬ波紋を広げることになっていくのです。
その続きは次回で・・・


新選組始末記 第7話
第7話 「壬生心中」

今回の主役は、もしかしたら、サブタイトルからお分かりになる方もいらっしゃるかもしれません。
そうです、副長助勤 松原忠司。
彼を中心としたお話です。

またまた会津公用方の田中、手代木の両名と例の船宿で密会中の局長と土方副長。
でもこの日は、山南、沖田、永倉、原田、藤堂、井上、松原等幹部連中が、雪がチラつく外で
揃って待っていました。

寒い中、ちょっと具合が悪そうな沖田さんにさりげなく自分の羽織を掛ける松原さん。
優しいですねぇ。
私は大丈夫、松原さんこそ、そのザンギリ頭は寒いでしょう?と問う沖田さんに
この頭は、ひとたび志を決めたら、決して曲げないという心意気だと答えます。
その言葉にしきりに感心する井上源さん、おじさんだけどなんか可愛い。
それでも羽織を返そうとする沖田さんを拒み、
この位の寒さはへっちゃらとばかり、更にもろ肌脱いで気合を入れたりする松原さん。
そんなところに彼の人の良さが見える気がします。

一方、船の中には、いつもの4人に加えて芸妓がひとり。
近藤さんがこの芸妓、祇園山緒の養女である小芳の面倒をみてやって欲しいと
会津の二人に依頼されています。
なんでも、最近の花街では、幕府方、勤皇方にかかわらず、名のある武士に面倒をみてもらう事を
競い合っていて、そういう後ろ盾がないと幅がきかないのだそう。
それで、小芳が近藤さんを指名したのだとか。

それに対し、自分は東国の一介の武弁であるし、新選組は上下気をそろえて目下精進中なので
許して欲しいと断る局長。
京都政局の情報は、ほとんどが酒の席で交わされるので、新選組局長としても小芳がいれば
今後都合もいいだろうとの手代木様の言葉にも、
新選組は剣一筋に京の治安を守るのであり、難しい政治の事は分からないし、そのような宴席を
構える金の余裕もないと、頑として応じません。

その頑固さに今夜は無理強いはしないと折れる公用方の二人、
でも、せめて小芳を家まで送ってやって欲しいと頼みますが、
これまた、外に隊の者が待っているので送らせると平然と言う近藤さんでした。
えーっ、違うでしょう。
公用方も小芳も近藤さん自身に送って欲しいと言っているんですよ、もう。
あんたは言い出したらきかない、と笑う田中様。
何ともこの作品の平近藤は、そうとうな堅物のようです。

そこで、この小芳を送り届ける役目を仰せつかったのが、松原さんでした。
なぜ、幹部連中が船の外で待っていたのか?
なぜ、山南さんが外にいるのか?(だって、土方さんと同じ副長職なのに変ですよね。)
                                ↑
             < ☆ ごめんなさい、間違えました。山南さんはこの時は既に総長です。
                けど、総長は副長より上なので、おかしいことに違いはないですよね。>

なぜ、会津の公用方が近藤さんと祇園の芸妓の仲をわざわざ取り持つようなことをするのか?
などなど疑問点は多々ありますが、この際、細かいことは抜き、抜き。(いつものことですけどね。)
とにかく、こういうことになったのでした。

局長から小芳を送るよう頼まれた松原さんは、しかし、自分は芸者を送るために
外で待っていたのではないと不満をもらします。
が、「お前は新選組きっての親切者のはずだ、送ってやれ。」
との副長の言葉にしぶしぶ(?)承諾することに。
まあ、副長のお言葉がなくてもこの場合は、承諾せざるを得ない状況であったことは確かでしたが、
まさかこの事が、松原さんの運命を大きく狂わす出来事になろうとは…
この時、誰が想像したことでしょう?
松原さんの悲劇が、ここから始まります。 
                                              つづく・・・

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